北海道はここ数日、厳しい冷え込みとなり降雪量も増えています。
しかしその一方で日中は半端に気温が上がるため、路面状況は最悪に近いんですね。
そんな中で北海道比布町で陸上自衛隊のトラックが国道から転落するという事故がありました。
自衛隊のトラックが事故るとなると、何を積んでいたのか等不安になりますよね。
この事故の詳細について解説します。
どんな事故?事故現場はどこ?
まずこの事故が起こったのは、2015年12月7日17時15分頃のことです。
自衛隊の大型トラックが北海道比布町にある国道40号線を走行中に、何らかの原因で対向車線にはみ出し、そのまま道路の外へと転落しました。
この大型トラックは陸上自衛隊第2師団第2化学防護隊のものであり、乗員は運転手を含めて9名。全員が怪我をして病院に搬送され、うち3名が重傷だと報じられています。
事故現場である国道40号線は、地図を見ればわかりますが比較的直線が多い道路ですね。
当時、このトラックは名寄での訓練を終えて旭川へと帰還する最中だったそうです。地図を見ると、道程の半分以上過ぎた辺りですね。
事故原因は何か?
事故原因については警察が現在調査中だそうです。
しかし北海道のドライバーならすぐに予想がつきますよね。
最有力なのはアイスバーンによるスリップでしょう。
すでに書いたように、国道40号線は決して入りくねった道ではありませんし、普通の路面状況であれば道路外に転落することは考えにくいです。
そして最初に述べたように、ここ最近の北海道は雪が多い割に日中は気温が上がって路面の雪が溶けかけている状態でした。
さらに事故があったのは日没後ですから、一気に気温が氷点下まで冷え込んでいたはずです。
雪国育ちの人ならわかると思いますが、昼間に表面が溶けて再度凍結した道路ほど日没後に滑る路面状況はありません。いわゆるアイスバーン状態です。
こうした状況を鑑みれば、スリップして道路外に転落したという解釈が一番自然です。
というか、冬道で対向車線をはみ出して道路外に落ちていく事故は、十中八九スリップ事故ですよ。
スピード違反はあったのか?
ちなみに、こういう事故があるとスピード違反を疑う人がいると思います。
しかしアイスバーン状態では、法定速度を守っていても容赦なくスリップします。
北海道の人間はそれがわかっているので、たとえ取り締まりがなくても自然に速度を落とすのです。
まして大型トラックがアイスバーンの状況でスピード違反したら、事故を起こさないほうがおかしいくらいなので、さすがに運転手がそこまで無謀だったとは考えにくいでしょう。
たしかに北海道は国道と高速道路の区別がつかないドライバーも多いですが、凍結した冬道でそれをやるほどクレイジーな人は少ないのです。
国民の目を気にする自衛官ならなおさらそういう無謀運転はしないと思います。
それに死亡者がでなかったことから考えても、法定速度を遵守していたことが伺えますよね。
したがって、スピード違反はなかったというのが私の推測です。
感想
冬の北海道で長距離を走行しなければならない陸上自衛官たちには同情しますね。
私自身がそれほど運転がうまいわけじゃないこともありますが、市内を走っていてもツルツル滑る状況で、ある程度の速度で国道を走らなければならないなんて怖すぎですよね。
今回のような事故は、注意しても完全に防ぎきるのは難しいような気がします。
運転手の方は運が悪かったとしか言いようがありませんね。
最近話題になっている自動運転システム搭載車も、おそらく冬の北海道での運用は困難だと私は思いますね。完全に車体を制御できるとは思えませんし。
将来的に、コストをあまりかけずに路面凍結を防止できるような画期的な新技術でも開発されれば、こうした状況も変わってくるのかもしれませんが……。
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