Suicaは北海道で使えるのか?チャージできるコンビニや利用上の注意も解説
- 2018/12/19
- 北海道旅行
ここ十数年でSuicaをはじめとする交通系電子マネー(ICカード)が一気に普及しました。首都圏ではほとんどの人がSuicaを利用しています。
同じように北海道旅行中でもSuicaが使えればこんなに便利なことはないですよね。
そこでこの記事では、「北海道の、特に札幌や函館や旭川と言った人気エリアでsuicaは使えるのか?」「どこでチャージすればいいのか?」といったトピックを取り上げて解説していきます。
目次
北海道でSuicaは使えるのか?
結論から言うと、北海道でも場所によって使える都市圏と使えない都市圏がはっきりと別れています。
2018年12月現在、札幌近郊ならば問題なくSuicaが使えます。函館近郊では、使える交通機関と使えない交通機関があります。一方、旭川近郊ではまったく使えません。
北海道の交通系電子マネー普及状況
そもそもSuicaが使えるかどうかは、そのお店や交通機関が「Suicaと相互利用可能な交通系電子マネーに対応しているかどうか」によって決まります。
2018年12月現在の北海道では、Kitaca、SAPICA、ICAS nimocaという3つの交通系電子マネーが協定によってSuicaと相互利用できます。
このうちKitacaとSAPICAは札幌市内やその近郊で普及している交通系電子マネーです。そしてICAS nimocaは函館や道南地方を中心に使われている交通系電子マネーとなります。
これ以外の地域ではそもそも相互利用できる交通系電子マネーが普及していないため、Suicaを使用できません。
札幌でSuicaが使えるのはどこ?
札幌の場合、以下の交通機関が電子マネーSAPICAに対応しています(参考)。
地下鉄 南北線 – 東西線 – 東豊線 – バス ジェイ・アール北海道バス 札幌市内全路線 札幌市内を含む郊外路線(小樽、江別、北広島、長沼、南幌方面) 高速バス(小樽) じょうてつ 札幌市内全路線 北海道中央バス 札幌市内全路線 札幌市内を含む郊外路線(石狩、千歳、江別方面) 小樽市内全路線および小樽近郊の郊外路線(余市方面) 高速バス(小樽、余市、岩内、積丹、ニセコ、苫小牧、室蘭、岩見沢、三笠、栗山、夕張、新千歳空港連絡バス、滝川、新十津川、留萌、富良野) 市電 全線 –
またJR路線の場合、以下の区間で電子マネーKitacaが使用できます。
- 札幌~苫小牧
- 札幌~小樽
- 札幌~岩見沢
- 札幌~北海道医療大学
なお、この区間には新千歳空港~札幌間も含まれます(参考)。
要は、利用者の多い札幌を中心に函館本線、千歳線、室蘭本線、札沼線、学園都市線の一部駅だけが対象です。これらの鉄道およびバスではSuicaが使えます。
また、電子マネーKitaca加盟店ならば、原則としてSuicaによる支払いもできます。主な加盟店については「Suicaを北海道のコンビニでチャージできるのか?」を参照してください。
函館でSuicaが使えるのはどこ?
函館の場合、函館市電と函館バスが交通系電子マネーICAS nimocaに対応しており、Suicaでの支払いもできます。
ところが肝心のJR北海道の路線ではSuicaを使用できません。函館圏の鉄道には交通系電子マネーが普及していないのです。
驚くべきことですが、北海道新幹線で新函館北斗駅から函館駅まで移動しようとすると、Suicaが使えないのでわざわざ切符を購入しなければなりません。
この問題については、「はこだてライナーの運賃は?料金をSuicaやKitacaで支払えないの?」という記事で詳しく書きました。JR北海道の経営判断のヤバさを物語る一例です。
旭川やその他の地域では使えない?
悲しいことに、北海道第2の都市である旭川近郊ではSuicaが使えません。旭川空港からJRので移動するにせよ、バスで移動するにせよ、改めて切符を購入するしかないわけです。
一応バス会社では独自のICカードを発行していますが、これはSuicaと提携していないので当然使えません。
旭川市ですらこのザマですから、道内の他の地域は言わずもがなです。現状、札幌周辺と函館の市電&バスのみ対応しているわけですね。
Suicaを北海道のコンビニでチャージできるのか?
ではSuicaを北海道のコンビニでチャージできるのでしょうか。
これは大手コンビニなら問題なくチャージできます。セブンイレブンやファミリーマート、ローソンは当然として、セイコーマートでも店頭でのチャージに対応しています。このあたりは北海道ならではですね。
その他、サツドラやツルハといった北海道ならどこでも見かけるドラッグストアでも店頭でのチャージができます。電子マネーとしての支払いも可能です。
基本的にはKitaca加盟店なら対応しているので、下記のシンボルマークの表示があるかどうかで判断してください(引用元)。
Suicaのオートチャージ機能は使えないのか?
実は他の交通系電子マネーのエリア内だと、Suicaにあったオートチャージ機能が使えなくなります。
ですから北海道にいる間は、残高を確認しつつ手動でチャージしなければなりません。
いちいち残高を確認するのは面倒ですが、こればかりは仕方がないかなと思います。
北海道でSuicaのカードを作ることはできるか?
相互利用できるとはいえ、あくまでも北海道内は別の電子マネーエリアです。ですから新規のカードを発行することはできません。
これはカード紛失時や故障時の再発行も道内ではできないということです。
旅行中に不備があった場合は、残念ながら地元へ戻ってから再発行を行う必要があります。
KitacaエリアとSAPICAエリアの乗り換えには使えない
注意しなければならないのは、Suicaの相互利用は電子マネーのエリアをまたいで使用することができないことです。
たとえば、Suicaを使ってKitacaエリアの路線に乗車した場合、そのままSAPICAエリアの地下鉄に乗り換えることができない、ということです。このケースでは、一旦精算してから改めて入場する必要があります。
これは意外と面倒なので、いつか改善して欲しいなと個人的には思います。
まとめ
北海道では交通系電子マネーの普及が遅れています。使えるのは札幌近郊と函館のバスおよび市電のみです。旭川ですらSuicaが使えません。旅行者にはかなり不親切ですね。
個人的には、北海道新幹線から函館駅まで移動するのにSuicaを使えないのは機会損失だと思っています。JR北海道は利用者を減らしたいのかなと不思議なくらいです。
設備投資の余裕がないのはわかりますが、電子マネー普及の波にも乗れないとなると、観光への悪影響も大きい気がするのですけどね。ままならないものです。