女性登山家として国際的な名声を博しているトップクライマー、谷口けいさん。
別の記事でも触れましたが、女性クライマーとして圧倒的な経歴の持ち主なんですよね。
この記事は、そんな彼女の経歴や学歴をまとめるとともに、結婚はしているのか(あるいは、する意志があるのか)、といった疑問についても書いていきます。
谷口けいの経歴や出身大学は?
まずは谷口けいさんの経歴をチェックしておきましょう。
彼女は1972年7月14日生まれ、和歌山県和歌山市出身の43歳です。ただし、育ったのは和歌山ではなく千葉県だそうです。
出身大学は明治大学文学部です。それも史学地理学科だったとか。
ということは、大学時代を東京都内で過ごしたのですね。
明治大学文学部の偏差値は63ですから立派な学歴です。文武両道という感じですね。
高校がどこなのかは情報がなくわかりませんでしたが、大学のランクを考えるとそれなりの進学校だった可能性は高いと思います。
大学時代は登山ではなくサイクリング部で自転車をやっていたみたいですね。
レーススタートからゴールまで数日間かかるアドベンチャーレースという長距離レースに何度も参加していたといいます。
登山を本格的にやる前からバイタリティにあふれていたんですね。
そんな彼女が登山を始めたのは、大学2年の時に槍ヶ岳に連れて行ってもらったことが切っ掛けだったそうです。
それ以前も新田次郎の登山をテーマにした小説『孤高の人』を読んで感動していたそうなので、元々登山に対する適性があったのでしょう。
そこで槍ヶ岳に登ったことで自分でもできるのだと実感が湧いてきたことが、登山にのめり込んだ切っ掛けのようです。
そして大学卒業後に、京葉山の会というクライミングや雪山登山などを中心とする山岳会に入会します。
当時はマスコミ業界に就職していたそうですが、2年半で会社を辞めて山岳や野外活動の分野に飛び込んだそうです。よほど登山に魅せられたのでしょうね。
以後の主な登山実績は下記の通りです。
2001年 マッキンリー(6,193m/アメリカ)登頂。2日連続登頂。
2004年 ゴールデンピーク[北西稜](未踏ルート/7,027m/パキスタン)初登頂。
2004年 ライラピーク[東壁](未踏ルート/6,200m/パキスタン)初登頂
2005年 ムスターグアタ[東稜](7,569m/新彊ウイグル自治区)登頂。
2005年 シブリン[北壁](未踏ルート/6,543m/インド)初登頂。
2006年 マナスル(8,163m/ネパール)登頂。
2007年 エベレスト[北壁](8,848m/チベット)登頂。
2008年 カメット[南東壁](未踏ルート/7,756m/インド)初登攀。
2011年 フランシス峰[南西稜](3,185m/アメリカカヒルトナ氷河)登頂。
2011年 カヒルトナクイーン[西壁](3,773m/アメリカカヒルトナ氷河)登頂。
2011年 マッキンリー[ウエストバットレス](6,194m/アメリカ)登頂。
2011年 ナニムニ[南東壁](7,694m/チベット)登頂。
2012年 アネト山(3,404m/フランス)登頂。
2014年 ムスタンマンセイル峰(未踏峰/6,242m/ネパール)登頂。引用:wikipedia
こうして見るとすさまじい実績ですよね。
特に東日本大震災のあった2011年は連続で登頂達成しており、何か日本を勇気づけようという彼女の意志を感じます。これは本人のコメントを読んだわけじゃないので、私の想像ですけど。
特に注目するべきなのは、インドのカメット峰に新ルートで登頂した件ですね。
カメット峰はインドザンスカール高地にある7000メートル級の山で、エリック・シプトンという登山家によって1931年に初登頂されました。
実は谷口けいさんが初登攀した南東壁ルートというのは、従来より非常に険しいかわりに最短距離を進めるという冒険的なものなんですね
だからこそ誰もそのルートで登ろうとしなかったのです。
それを女性クライマーである彼女が開拓して登ったわけですから、その衝撃は大きかったんですね。
しかも少人数、最低限の装備である過酷な登山スタイル「アルパインスタイル」で結果を出したのです。
彼女が「登山界のアカデミー賞」であるフランスのピオレドール賞を史上初めて女性で受賞したのも、この実績を考えれば当然だと言えます。
ちなみに、日本人受賞者としては男性含めても初だったりします(他の日本人男性と同時受賞)。
谷口けいは結婚しているの?
さて、これだけの実績を残している登山家の谷口けいさんですが、結婚はされているのでしょうか?
調べてみたところ、いまだに独身だったみたいですね。
ただし、これは結婚できなかったのではありません。
過去のインタビューで彼女は結婚に対する考え方を述べていますが、それによれば
高校生のときに、「40歳まで結婚しない」って決めた
というのです。
人生80年の折り返し地点である40歳までは、恋愛や結婚よりも冒険や旅で人生を楽しむというのが、谷口けいさんの人生観だったようですね。
私自身も、結婚より自分の人生で自由になる時間を大切にするスタイルで生きているので、こういう発想にはすごく共感します。
まあ、私の場合は男性だからこそ、そういうスタイルでも社会的な圧力を受けないでいられるのですが、女性の場合はいまだに周囲からの圧力があるので、彼女は相当大変だったと思います。
実際に同年代の女性を見て悩むこともあったようですが、そういう悩みを克服しながら独身を貫いてきたようです。
結婚できないのではなく、強い意志や強烈な哲学を持って結婚しない、家族を持たずに自由に生きているのが谷口けいさんなんですね。
とはいえ、現在は43歳ですから、そろそろ恋人くらいは作っていてもおかしくなさそうです。
2011年以降、登頂ペースが少なくなっているのは、そういう側面もあるのかなと想像してしまいますねw
ちなみに、谷口けいが結婚に求める条件は、
山や自然が好きであってほしい。生き物好きであってほしい。でも、いわゆるストイックなクライマーはムリ
とのことです。
登山家の男性は残念ですねw
おわりに
家族を持たずに自由に生きるという哲学は本当に強烈です。
まあ登山は生命に関わる危険の多いスポーツですから、それくらいの強い哲学が要求されるのかもしれませんね。
両親が娘のライフスタイルをどう思っているのか、ちょっと気になるところです。
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