北海道には雪山登山の対象となる山がいくつかあります。
先ほどニュースを見ていたら、その内の一つである大雪山系の黒岳に登った女性登山家と連絡がつかなくなっていることがわかりました。
しかもそれが著名な女性登山家である谷口けいさんだと報じられたんですね。
一体何があったのか、わかっている情報をまとめてみます。
谷口けいさんのプロフィール
本名: 谷口桂
生年月日: 1972年7月14日生まれ(43歳)
出身地: 和歌山県和歌山市出身
出身大学: 明治大学文学部
2008年にカメット峰未踏の南東壁を登攀したことで、女性で初めて第17回ピオレドール(金のピッケル)賞を受賞。
2009年に読売新聞日本スポーツ賞を受賞。
ピオレドール賞は、優秀な登山家に与えられる「登山会のアカデミー賞」とも呼ばれる権威ある賞です。
アルパインスタイルという、少人数、酸素ボンベや固定ロープ不使用、シェルパ等の支援を受けない登山スタイルが評価される、「登山家の力」を特に重視する賞だとのこと。
この評価項目を見るからに、いかにも男性の方が有利そうな賞です。
だからこそ、谷口けいさんが初めて女性受賞したことには大きな価値があるわけですね。
ちなみに、谷口けいさんとパートナーとしていくつもの登山を成功させてきた平出和也が撮影した動画が、YouTubeの彼のチャンネルにアップされていました。
動画は、2011年のナムナニ峰(7694m) を登ったときの様子だそうです。
大雪山系黒岳とは?
今回、谷口けいさんと思われる女性登山家が消息を絶ったのは、大雪山系黒岳だそうです。
そもそも大雪山は、北海道のほぼ中央部分にある複数の火山の総称なんですね。だから「大雪山系」と呼ばれています。
たとえば、その中の旭岳は標高2291メートルで、北海道でもっとも高い山としてとても有名ですね。
今回問題となっている黒岳は、上川郡上川町にある標高1984メートルの山です。
反対側には層雲峡や黒岳スキー場などが位置しているので、素人目にはあまり険しい山という印象を受けませんが、2000メートル近い山ですからね。
まして冬山の登山となると、素人の想像を超えた難易度なのは間違いありません。
当時の状況は?
現在報道されている情報は次の通りです。
男性4人と女性1人のパーティーが、前日の12月20日から登山を開始。
12月21日は頂上付近をロープを使って斜面を登っていたが、一時的に女性がロープを外し、仲間から離れてそのまま姿を消したとのこと。
頂上付近の険しい斜面に滑落の跡と手袋一つが残されていたことから、仲間たちが急いで道警に通報しました。
道警によれば、連絡が入ったのは12月21日午後2時50分ごろであり、この消えた女性が谷口けいさんらしいという話です。
一体なぜ谷口けいさんが山頂付近まで来てロープを外し、別行動したのかはわかっていません。
ただし、時事通信の記事を見ると、グループ全員で頂上についてから仲間と離れたと報道しています。
だとすれば、登頂直前に離れたわけではなく、それほど不自然ではないのかもしれません。
時事通信の報道が正しいのであれば、登頂して一瞬気を抜いたとき滑落した可能性も十分に考えられますからね。
当時現場は天候が悪く、救助ヘリによる捜索もできない状況だったそうですから、そういう状況ならなおのこと誤って滑落した可能性が高いと思います。
追記:グループから離れた理由が判明
その後の報道によって、谷口さんがグループを離れた状況と理由がわかりました。
どうやら登頂前に休憩したときに、離れた場所で用をたすためグループを離れたみたいです。ロープを外したのもトイレのためだったんですね。
そのときに気が緩むか何かしてバランスを崩したのだと思われます。
感想
女子トップクライマーである谷口けいさんであっても、気を抜けば危険にさらされるのが雪山登山なんですよね。本当に命がけの世界だと怖くなりました。
一刻も早く天候が回復して、谷口けいさんの無事が確認されればよいのですが。
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