暖房費を大幅に節約!ストーブが壊れても北海道の冬を乗り切れた3つの防寒方法

冗談みたいに寒い日が続く中、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

管理人は北海道に住んでいますが、この冬は12月の段階から記録的な寒さに見舞われました。氷点下10度を下回るような寒さに、私の仕事部屋のFF式ストーブも連日フル稼働です。

ところがある日、このストーブが故障してしまいました。

年末で出費がかさむ中、新しいストーブを購入するのは金銭的にきついです。そこでローテクかつ金銭的負担の少ない防寒方法をいろいろと試してみたところ、暖房費を大幅に節約できる方法を発見しました!

そこでこの記事では、私が足掻いた末にたどり着いた防寒方法について紹介しようと思います。

ストーブが突然の故障!暖房の確保が急務に

冒頭にも書きましたが、ある日ストーブが壊れました。色々と試したみたのですが、まったく点火する気配がありません。どうやらご臨終のようです。まあ、20年以上稼働しているので、十分に仕事をしてくれました。

ストーブの製造年月日

まさかの95年製。25年ものだったか…

ただ、問題なのが代わりの暖房をどうするかです。すぐに思いつくのは代わりのストーブを購入することでしょう。

北海道のストーブといえばFF式が基本。FF式ストーブは長時間運用しても換気の必要がない優れもので、窓の外は猛吹雪ということも多い北海道の必需品です。ちなみに、FFというのは「forced flue(強制送気管)」の頭文字で、外気を送風機で強制的に取り込んで、燃焼後のガスを強制的に外に排気するからこの名がついています。

しかしこのFF式ストーブ、高性能だけあっていかんせん値段が高い。設置のための工事費も必要なので、小さめのサイズでも10万円以上します。さすがに予期せぬ10万円以上の出費は痛すぎです。

次に考えたのが、灯油ストーブやファンヒーター。今回暖房が壊れたのは6畳ほどの仕事部屋なので、小型のもので十分暖まります。幸いにも家に使っていない小型ファンヒーターが1台余っていたので、新しいものを購入する必要はありません。

石油ファンヒーターの写真

物置から出してきた石油ファンヒーター

しかし物置から引っ張り出して使ってみると、灯油の匂いが酷い! 点火時と消火時に発生する独特な臭気に、頭痛すらしてきます。こんなに臭かったか……

Amazonなどで売っている新型のファンヒーターなどは、臭いを抑える機構を備えているようなのですが、物置に仕舞われていたコイツがそんな素晴らしい機能を備えているはずもありません。そして新型を買う余裕もありません。嫌でもコイツを使っていくしかないわけです。

とはいえ、さすがにここまで臭いとなると常用したくはありません。使うにしても特に気温が低い日(最高気温が-5℃以下)だけに限定し、普段はファンヒーターなしで耐えしのぎたいところです。

そこで家中から使えそうなものをかき集めて、暖を取るための方法を色々と試してみることにしました。

厚着する

真っ先に試すべきなのはこれです。非常にシンプルで誰にでもすぐに実践できます。自宅の室内なので、他人の目を気にせずひたすら着込めるのがポイントですね。

私は常時4枚くらい着込んだ上にユニクロのウルトラライトダウンベスト、その上に一回り大きめのダウンベストを着込み、最後に古くなったコートを着てます。他人には見せられないような格好ですが、防寒性は良いです。

欠点は重量です。結構肩がこります。トイレに行くときも少し動きにくいです。洗濯物も少し多くなります。

ただ、欠点としてはそれくらいなので、メリットのほうが大きいです。

寝袋に入る

椅子に座ってPCの前で長時間仕事をしていると、足元から冷えてきます。これは普通のオフィスでも起こることですが、我が家の暖房なしの仕事部屋ではより深刻です。

最初は毛布を使っていたのですが、毛布は密封されていないので裏側から冷えてきます。毛布で脚全体を包んでみたのですが、脚を自由に動かせなくなるので姿勢を変えるのにも苦労します。

しかも薄手の毛布だと保温性がイマイチです。北海道の寒さに負けて、だんだんと冷えてきます。かといって厚手の毛布は布団に使っているので空きがないし、新たに購入するのも嫌です。

と、ここでヒラメキました。脚を密閉するなら、寝袋が最適じゃないかと。登山用の高いものじゃなくても、キャンプで使うことを考慮している寝袋なら、普通の毛布よりは保温性が高いはずです。

そこでさっそく、使っていなかった寝袋を引っ張り出してきました。

まず封筒型の寝袋に下半身をすっぽり入れて胸のあたりまで引き上げます。それから椅子に座って位置を調整。最後に寝袋の口を塞ぐようにコートを羽織れば、見事に下半身が密封されました!

寝袋を椅子に置いている

寝袋を椅子の上に敷き、ここから足を入れる。

これは重ね着以上に見た目が悪いのですが、保温効果は抜群です。下半身の冷えが劇的に改善されました。数時間のPC作業中も脚が寒くなりません。毛布で包むのと違って、寝袋の中で脚を自由に動かせるのも良いです。

見た目以外の欠点としては、寝袋の汚れとダメージですね。もっとも、室内を定期的に掃除していれば汚れはそこまで酷くもありませんし、キャンプで使うことを想定しているはずなので、乱暴に扱わなければそうそう破れもしないでしょう。

ネットでも寝袋が2000円以下で購入できたりするので、防災グッズとして安いやつを常備しておくのがいいかもしれませんね。

湯たんぽを使う

厚着と寝袋で保温性は高まったものの、そもそもの熱源が自分の体温だけというのは少し厳しいです。温度の減少幅を抑えることに成功したので、次は温度上昇を引き起こす熱源が必要なのです。

真っ先に思いつくのは電気ストーブですが、これを寝袋の中に入れるのは無理です。火災になります。

次に考えたのが使い捨てカイロ。これは機能的に問題ないものの、ランニングコストがかかりすぎます。さすがに仕事部屋で毎日カイロを使いまくるのは無駄が多すぎるでしょう。

ランニングコストがかからず、家にあるもので、火災の危険もなく足元を温められる……

ここで思いついたのが、湯たんぽです。

湯たんぽの写真

最強のエコ暖房アイテム、湯たんぽ。

湯たんぽならガス代と水道代だけしかかかりません。毎日使っても月100円以下です。水を居間のストーブの上で沸かせばガス代はかかりません。冷めた中身はトイレのタンクに入れれば、トイレを流すときの水量が節約できるので、水道代の増加もほとんどありません(タンクの構造上、トイレの水を流すタイミングで湯たんぽの水をタンクに入れる必要がありますが)。

熱源としての性能も優秀です。湯たんぽは、一旦お湯を入れれば朝まで温かさが持続します。つまり寝袋の足元に置いておけば、仕事中ずっと足元がポカポカするわけです。

さっそく試してみると、これが予想以上に温かい。直接接触している足の裏だけではなく、寝袋に突っ込んでいる下半身全体が暖まります。寝袋による密閉が効いているのでしょう。実に快適です。

湯たんぽはダイソー等の100均でも売っていますが、値段が200円以上する上にサイズも小さいです。私も購入してみましたが、サイズ的に冷めるのが早いですね。1~2時間は温かさが持続するので、人によっては十分かもしれませんが、大容量の湯たんぽと比較するとお湯をセットする手間が余計にかかります。手間が嫌なら最初から大きなサイズのものを選んだほうが良いかもしれません。

私は以前購入していたアイリスオーヤマの湯たんぽを利用しました。そこそこのサイズで値段も手ごろな上に、カバーまでついています。

湯たんぽのカバーの写真

湯たんぽをカバーに入れた状態。これを寝袋の足元に突っ込むと最高。

ただし、購入したのがだいぶ昔なので、現在は販売していないみたいですね。

まあ、湯たんぽならどこのメーカーでもいいと思いますw

2ヶ月以上過ごした感想

重ね着+寝袋+湯たんぽ」の防寒セットで2カ月以上過ごしていますが、かなりの効果を感じています。外気温が1℃以上なら大抵は室温10℃以上なので、特に問題なく過ごせます。まあ、道民にとって気温がプラスの日=暖かい日ですからね。

ではそれ以下の日はどうなのかというと、室温が8℃くらいだったらこのセットで問題ないです。仕事に支障が出ないレベルだと思います。

問題は室温が7℃を下回るような場合ですね。このあたりになると、コートを着ている上半身が寒くなってきます。正直、これだけ重装備ならもっと防寒性があると思っていたので意外でした。もしも外気温7℃でコートを着て歩いていたら、汗が出てくるほど暖かいのに、不思議ですね。おそらくPC作業=座り仕事で体を動かさないことが原因なのでしょうが。寝袋の中で体を意識的に動かすようにすれば、もっと低い気温でも快適に過ごせるのかもしれません。

そして室温が5℃とかになると、さすがに灯油ストーブをつけています。臭いがきついので、点火時と消火時には窓全開+サーキュレーターを駆使して全力で換気です。室温が凄まじい勢いで下がりますが、上記の通り最終的に室温10℃以上であれば余裕です。まあ、さすがに冷え切る前には窓を閉めているので、だいたい14℃ほどですね。昔は肌寒さを感じていましたが、防寒セットを装備すれば汗が出そうなくらいです。

さて、気になるのは暖房費ですね。実際にこういう生活をして暖房費はどれくらいになったのでしょうか。

湯たんぽの分は実質ゼロだとして、仕事部屋の暖房費=灯油ファンヒーターの灯油代となります。これがなんと、今冬はまだ2回しかファンヒーターに給油していません。このファンヒーターの油タンク容量は5Lなので、今冬の仕事部屋での灯油使用量は合計10Lです。灯油の店頭価格は1Lあたり約80円。

よって、仕事部屋の2カ月分の暖房費は800円です。月額400円ですね。

……自分でもビックリしました。在宅ワークで1日8時間以上はこの部屋に籠もることを考えると、ちょっと尋常じゃない数字ですね。

もちろん、家族のいる居間では普通にFF式ストーブが使われており、食事の際にはそちらで暖を取れることも影響していると思います。北海道では暖かい地域に属する函館に住んでいることも大きな要因でしょう。

しかしそうは言っても、外気温が常にマイナスな中で暖房費を大幅削減できたのですから、十分にすごいと思います。「自室で寝袋に湯たんぽを入れて上からコートを羽織る」というスタイルは誰でもできますし、費用に対して暖房効果は抜群です。

在宅ワークが増えているこのご時世ですし、暖房費節約の一環として実践してみてはいかがでしょうか。

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