現在暴風雪が吹きすさんでいる北海道ですが、朝から奇妙な事件が報じられています。
新冠町(にいかっぷちょう)という馬の産地として有名な町にて、放牧中だった競走馬2頭の死体が発見されたのです。
しかもその死体には銃弾の痕が発見されており、警察では銃で撃たれて死亡したものと見て捜査しているとのことです。
いったい誰が何のためにこんなことをしたのでしょうか。
この記事では、現在までにわかっている事件の情報をまとめてみます。
事件の詳細
事件が発覚したのは、2016年2月28日午前7時頃です。
北海道新冠町朝日にある「競優牧場」にて、まだデビュー前(1歳)の雄の競走馬2頭が死んでいるのが発見されました。
2頭は少し離れた場所で発見されており、それぞれ頭部と脇腹に銃痕が残されていたということです。
また、1頭の死体の側にはライフル銃の空薬莢が4つ落ちていたと報じられています。
2頭が最後に確認されたのは、27日の夕方であり、付近の住民からは「午後9時ころに銃声のような音を聞いた」という証言もあるそうです。
この証言を信じるならば、夜間放牧中の午後9時ころに何者かがライフルで2頭を撃ったことになります。
現場は、地図で見る限りだと牧場や農場が多い地区ですね。
また、死体が発見された場所は街灯のない場所だったとのことです。
「競優牧場」は1932年に設立された牧場であり、敷地面積は40ヘクタール程になります。
往年の名馬「タケシバオー」や、最近では「マイネルフロスト」などが誕生した牧場だということです。
死亡した2頭もそういう名馬になっていたかもしれないだけに、今回の事件は残念ですね。
鹿と間違った可能性は低い?
現場は農場や牧場が多い地域であり、野生の鹿が牧草を食べないように猟銃を撃つこともあるそうです。
ですから、ライフルを所持している人間がいることはさほど不思議ではありません。
しかも現場には照明もなく暗かったと思われるので、鹿と間違えて競走馬を銃撃した可能性がまず考えられそうです。
しかし、競優牧場の人間が競走馬に当たる可能性を無視してライフルを撃つとは考えられませんし、他の牧場や農場の人間が競優牧場の敷地内の動物を銃撃するのも奇妙です。
また、当該地域では日没以降のエゾシカ駆除が禁止されているという証言もあります。
したがって、夜間にライフルで銃撃された今回の事件では、鹿と間違えて撃った可能性は低そうです。
言い換えれば、犯人は競走馬とわかっていてあえてライフルで銃撃したと考えられます。
死体の付近に空薬莢が落ちていたことも、馬だとわかっていて銃撃した可能性を裏付けていると思います。
犯人の動機は?
そうなると気になるのは犯人の動機ですね。
これについてはまったく情報がないので、私の推測になりますが。
考えられるのは、被害を受けた牧場への怨恨か、あるいは動物殺傷を好む愉快犯ですね。
凶器がライフル銃なので、犯人は銃の所持を許可された人間なのでしょう。
だとすると、あえて他人の所有する競走馬を狙わなくても、普通に野生動物を狩猟すればいいはずですから、愉快犯ではなさそうです。
とすると、牧場に対して何かしらの恨みを持った人間の犯行なのかもしれません。
ただし、後先も何も考えない人物なら、野生動物よりも狙いやすいであろう放牧中の馬を狙う可能性もゼロではありません。
おわりに
使用された凶器が凶器だけに、かなり不安になる事件ですよね。
怨恨ではなく本物の異常者による犯行だとすれば、いつ凶悪事件にエスカレートしてもおかしくありませんし。
ただ、ライフル銃という目立つ凶器ですから、警察が本気で捜査すれば犯人は逮捕されると思います。
警察にはぜひ、一刻も早く犯人を逮捕して付近の住民を安心させて欲しいですね。
7/18追記
なんと、犯人として牧場経営者の男が逮捕されました!
いったいどんな動機があったのか、本当に想像もつきませんね……
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