個人的な印象ですが、最近はひき逃げ事件のニュースをよく耳にするような気がしています。
危険運転に対する重罰化の影響があるのかもしれませんし、単純に私の情報アンテナの感度が上がっているだけかもしれませんが。
つい先日も、北海道小樽市内でひき逃げ事件が起こりました。
犯人はしばらく逃走していたみたいですが、目撃者もいたため結局は逮捕されたようです。
この事件の詳細について解説します。
事件の経緯
今回ひき逃げ容疑で逮捕されたのは、北海道小樽市若竹町在住の会社員です。
36歳なので、今が働き盛りですね。
この事件は、3月16日午前0時過ぎに小樽市富岡1丁目にある市道にて、路上に人が倒れているのを通行人が発見し通報したことで始まりました。
被害者は27歳の男性アルバイト従業員で、通報後に病院へ搬送されましたが、約5時間後に死亡しました。
事故現場は小樽駅から南へ300メートルほどの市道であり、付近には小学校や住宅がある地区と報道されています。
位置的に、稲穂小学校近辺でしょうか。
被害者を発見して通報した人によれば、被害者発見の直前に赤信号で交差点へ進入し走り去る黒い車があったとのことです。
この証言と被害者の怪我の状態から警察はひき逃げ事件として捜査を開始します。
そして、同日に500メートルほど離れた繁華街で起こったタクシーへの当て逃げ事故でも目撃されていた黒いワゴン車が浮上し、同日夜には車の所有者である容疑者を逮捕したとのことです。
素早い発見で、日本の警察は優秀だなとつくづく思いますね。
発見された車はフロントガラスが割れていたそうで、さすがに事故に気づかなかった可能性はなさそうです。
本人もひき逃げを認めたため、警察は過失運転致死とひき逃げで逮捕したといいます。
これがこの事件の流れですね。
なぜ事故後に逃走したのか?
気になるのは、なぜ事故後に逃走してしまったのかですね。
容疑者は次のように供述しています。
「突然、人が現れて、車のフロントガラスが割れた」
「どうして逃げたかは覚えていない」
この証言だけ聞くと、まるで被害者が突然現れて事故になったかのように聞こえます
しかし、事故の目撃者の証言からすれば、車は赤信号で交差点に突っ込んでいたはずです。
ということは、事故の原因は信号無視した容疑者側にあります。
にもかかわらず、「突然、人が現れた」かのように思えたのであれば、何か容疑者の注意力を低下させる要因でもあったのかもしれません。
あくまでも想像ですが、私は容疑者が飲酒運転でもしていたのではないかと思いますね。
だからこそ、不注意にも赤信号を無視して交差点に突っ込み、事故を起こしても通報できずに逃げたのではないでしょうか。
犯人特定のきっかけとなった「繁華街で起こったタクシーへの当て逃げ事故」というのも、飲酒運転で注意力が落ちていたからそんなことになったのではないか、というのが私の推測です。
ちなみに、飲酒運転は保険の免責事由なので通常は保険金が出ないのですが、人身事故など被害者がいる場合は、被害者保護の観点から保険金が支払われるそうです。
ですからこの推測があたっていても、損害賠償の支払いは大丈夫だと思います。
おわりに
飲酒運転というのはあくまでも私の推測ですが、どんな理由にせよ人身事故を起こしたのに逃亡するというのは最悪の選択ですね。
逃げてもまず捕まるわけですし、素直に被害者を救護するのがもっとも合理的だと思います。
それにしても、容疑者は36歳でワゴン車を運転していたのですから、ひょっとしたら家族持ちだった可能性もありますね。
もしそうなら、容疑者の家族も家族も気の毒です。
追記:容疑者の判決は懲役5年
この事件の裁判で判決が出ましたね。懲役5年の実刑判決だそうです。
裁判過程で明らかになったことは、被告がやはり飲酒運転をしていたこと。それも常習的に行っており、自分は大丈夫だと思っていたことなどです。実に身勝手極まりないですね。
このレベルの事件でもわずか懲役5年ですから、遺族の心情を考えるとやりきれませんね。
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