先日、テレビを見ていると、北海道新幹線で新しいサービスが始まったことがニュースになっていました。その名も「はこビュンQuick」という荷物輸送サービスです。
東京と新函館北斗駅の間で、なんと予約なしで当日配送が可能になったというから驚きですよね。
物流の選択肢が増えると生活にも影響が出そうなので、ちょっと詳細を調べてみました。
北海道新幹線「はこビュンQuick」のサービス概要
この新サービス「はこビュンQuick」は、JR北海道とJR東日本が協力して、ジェイアール東日本物流が運営しているそうです。サービス開始は2025年3月15日。まだ出来たてホヤホヤの新サービスなんですね。
これまで、北海道から東京へ、あるいはその逆方向へ荷物を送るとなると、どうしても時間がかかってしまったり、事前に予約が必要だったりというイメージがありました。
ところが「はこビュンQuick」はその名の通り、「クイック」に、そして手軽に荷物を送れるようになったそうです。法人向けのサービスなのかと思いきや、個人の利用もできそうで、たった1個の荷物から利用できるのだとか。
費用の問題もありそうですが、必要としている人にとっては本当に便利になりそうですね。
新函館北斗駅では、北斗市観光案内所の中に専用の受付カウンターが設けられていて、営業時間は午前9時から午後6時まで。新函館北斗駅から発送する場合は、列車の出発60分前まで、最終受付は午後3時20分となっているそうです。
東京駅からの当日発送も、対象となる最終便の出発30分前まで受け付けてくれるのだとか。
運行本数は、新函館北斗発東京行きが1日4本(一部3本の日もあるそうですが)、東京発新函館北斗着が1日3本。
そして、気になる輸送時間ですが、新函館北斗から東京まで、およそ4時間15分で届くというから驚きです。これなら、朝に函館で獲れた新鮮な魚介類を、その日のうちに東京の食卓へ届けることも夢ではありませんね。
実際に、このサービスに適しているのは、新鮮な海産物や地元の特産品など、鮮度が重要なものが多いようです。JR北海道も、一個から気軽に利用してほしいと呼びかけているので、私たちのような一般の利用者も、もっと気軽に北海道の味覚を遠く離れた家族や友人に送ることができるようになります。
「はこビュンQuick」の経済的な影響を考える
この「はこビュンQuick」の登場は、函館、ひいては北海道の経済にも大きな影響を与える可能性があります。
たとえば、観光客の皆さんが、お土産をたくさん買って、でも帰りの荷物を気にせずに済むようになるかもしれません。これまで、重さや大きさを理由に購入を諦めていたお土産も、気軽に送れるようになることで、お土産屋さんや地元の商店の売り上げアップにつながる、なんてことも考えられます。
また、北海道の事業者の皆さんにとっては、広大な東京市場へのアクセスが格段に向上します。これまで時間的な制約で難しかった、新鮮な食材や特産品を、より早く、より確実に東京の消費者に届けられるようになるわけですからね。
朝にとれた函館の海産物が昼には東京に並ぶ、なんてことも可能になるので、新しい需要も出てきそうです。北海道の地域経済全体の活性化に大きく貢献する未来もあるかもしれませんね。
私たち函館に住む人間にとっても、このサービスは非常に便利です。例えば、急に東京に住む家族や友人に荷物を送らなければならなくなった時でも、予約なしで駅に持ち込めば、その日のうちに届けてもらえるというのは本当に助かりますよね。また、東京へ旅行に行った際にも、お土産をたくさん買って、帰りは身軽に帰ってくることができるようになるでしょう(費用面の問題はありますが)。
さらに、新幹線を利用した貨物輸送は、トラックや飛行機に比べてCO2の排出量が少ない、環境に優しい輸送手段であるという点も見逃せません。環境への意識が高まっている今、このような持続可能な輸送方法が選べるようになるのは素晴らしいことだと思います。
「はこビュンQuick」の課題とは?
もちろん、発足したばかりのサービスですから、これから色々と課題も見えてくるでしょう。現時点でもいくつかの課題が考えられます。
例えば、新函館北斗駅の受付時間が午前9時から午後6時までであること。これは早朝や夜の列車を利用する場合には少し不便かもしれません。早朝に採れた海産物を東京の昼に間に合うように送る使い方をするには、受付時間をもっと早くする必要がありますね。
また、発送の締め切り時間も、もう少し余裕があると嬉しいと感じる人もいるかもしれません。サービス提供区間が新函館北斗駅と東京駅間に限られている点も、今後の拡大に期待したいところです。
そもそも新函館北斗駅自体が辺鄙な場所にあるので、窓口がそこだけでは誰も利用しない気がします。もっと窓口を増やすことも重要になってくるでしょう。すると今後は地域の配送サービスとの提携も視野にいれる必要がありそうですよね。
おわりに
色々と気にあることはありますが、全体的に見ると、北海道新幹線「はこビュンQuick」は、私たち函館市民にとって、そして北海道全体にとって、可能性を秘めた新しいサービスだと思います。北海道新幹線は空席も多いですからね…
これから、このサービスがどのように活用され、私たちの生活や経済にどのような変化をもたらしてくれるのか、非常に楽しみです。皆さんも、ぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか。