2016年1月19日の北海道は、爆弾低気圧による暴風雪や大雪、強風による高波などで大変な状況になりましたね。
私も昨晩から何度も雪かきをしていたのですが、朝になったら何十センチメートルも雪が積もっていてガックリきました。
しかも函館は中途半端に気温が高かったので、雪が重くて足腰への負担が凄かったです。
比較的降雪量が少なかった函館市ですらこれほどなのですから、記録的な降雪量となっている道北や道東方面では大変なことになっているはずです。
そして雪以外にも強風や高波による被害も多く出ています。
そんな状況下で取材をしていた「室蘭民報社」の新聞記者が、倒壊したブロック塀に巻き込まれて大怪我をしたというニュースが話題になっています。
一体どういう状況だったのでしょうか?
事故の詳細
今回被害にあってしまった新聞記者はまだ25歳の男性だそうです。
彼は1月19日昼ごろに、高波の影響で倒壊した建物について取材をしていたところ、民家のブロック塀が新たに高波で倒壊してきたため、その下敷きになってしまったとのこと。
この新聞記者はどうにか自分で瓦礫から這い出たところを、近所の人が読んだ救急車で病院に搬送されました。
しかし腰の骨が折れていたとのことなので、リハビリも大変でしょうし回復には数ヶ月くらいがかかりそうですね。
ただ、ブロック塀の下敷きになったわけですから、頭部を怪我しなかったのが不幸中の幸いだったと思います。
事故現場はどこ?
問題の事故現場は、登別市鷲別町6丁目にある海沿いに住宅が立ち並んでいる地域です。
地図を見れば本当に海の直ぐ側であることがわかります。
ストリートビューで確認すると、家もまばらで海が近くて怖いですね。
この地域であれば、たしかに高波で住宅が倒壊するのもわかります。
東日本大震災があってから津波が怖くて海沿いの家には住みたくないと思ってきましたが、爆弾低気圧による高波でもこんなことがあるんですね。
やっぱり沿岸部は怖いなと思いました。
「室蘭民報」はどういう新聞?
ちなみに、記者が所属している室蘭民報社は、名前の通り北海道室蘭市に本社がある地方紙であり、朝刊の発行数は6万3千部ほどです。
主に胆振地方と日高地方に関するニュースを扱っているので、胆振地方にある室蘭市や登別市ではかなりメジャーな新聞のようです。
なんと両市内では北海道新聞を上回る購読者を確保しているとのこと。
管理人が住んでいる函館市には「函館新聞」という地方紙がありますけど、北海道新聞よりもはるかにマイナーなんですよね。
それと比較すると、室蘭と登別でいかに室蘭民報が親しまれているのかがわかります。
おそらく全国紙ではできないくらい丹念に、地元のニュースを取材している新聞なのだと思います。
しかし今回の事故は、その取材姿勢が悪い方に働いてしまったのでしょうね。
安全対策に問題が?
爆弾低気圧による被害状況は日本中が関心を寄せている情報ですから、それを取材するために室蘭民報社の新聞記者がいち早く現場に駆けつけたのは理解できます。
しかし当時も低気圧の影響や高波が収まっていたわけではありませんでした。
事故当時は波浪警報と強風雪崩注意報が出ていたのです。
いくらその日の夕刊に情報を載せたかったのだとしても、現場が危険であることは明らかであり、新聞社としてはしっかりと安全確保をしなければならなかったと思います。
今回の事故は明らかに防げたケースであり、新聞社側が管理責任を問われてもおかしくない気がしますね。
そもそも今回のような気象警報が発令されたときのニュースを見ると毎回思うのですが、災害の状況が収まる前にマスコミが直接取材に行く必要はまったくないと思います。
テレビなんかだと「風が強いです!」とか「家が崩れています!」みたいな感想をいうだけの映像のために、記者の生命を危険にさらしてますからね。
視聴者はそんな映像なんて求めてないですよ。
マスコミはもっと人命を優先して安全対策措置を講じて欲しいものです。