トランプ大統領誕生で北海道経済への影響は?観光客や日露関係はどうなる?

  • 2016/11/9
  • トランプ大統領誕生で北海道経済への影響は?観光客や日露関係はどうなる? はコメントを受け付けていません。
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アメリカの大統領選で、ドナルド・トランプ氏の当選が確実と報じられました。

しばらく前まで世界中の有識者が「トランプ氏当選の可能性は極めて低い」旨の発言していたのですが、2016年の大統領選は予想外の結果になったようです。

この結果を受けて、早くも為替市場や株式市場では大きな値動きが起こっています。

いわゆる「トランプショック」ですね。

おそらく日本経済への影響も大きなものとなるでしょう。

そして日本経済への影響が出るなら、当然北海道経済にも影響が出てきます。

そこでこの記事では、トランプ大統領誕生が北海道の経済にどのような影響を与えうるのかについて予想したいと思います。

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日本経済への影響は?

北海道経済を論じる前に、そもそもトランプ氏の当選が日本経済全体にどのような影響をもたらすのかについて押さえておく必要があります。

現時点で想定されているのは、次のような影響です。

円高の進行

トランプ氏の大統領就任によって、円高が急速に進むと予想されています。

それというのもトランプ氏は大統領選の期間中、一貫して日本の円安政策を批判してきたからです。

トランプ氏は「America First(米国第一主義)」をスローガンとして大統領選を戦い支持者を増やしてきました。

そして彼は日本の円安政策が、アメリカの競争力を削いでいると考えているのです。

たとえばトランプ氏は、2015年7月にアリゾナ州で行った演説にて次のように発言しています。

And Abe from Japan, who’s a killer, he’s great. He’s already knocking the hell out of the yen, by the way, which makes it even more impossible for us to compete.

意訳(日本の安倍はアメリカ経済のキラーだが、彼は凄い。地獄の円安によって我々アメリカが日本と競争もできないようにしたのだ。)

この他にも彼は、「日本の円安政策によってアメリカの製造業が競争すらできない状況に置かれている。製品の品質の差の問題ではない」という趣旨の発言を繰り返しています。

トランプ氏が「日本の円安誘導政策はアメリカ経済に打撃を与えている」という認識を一貫して持ち続けている以上、大統領就任後には円安政策に対して圧力を加えてくるのは間違いありません。

そしてトランプのこれまでの過激な発言を考えれば、その圧力はかなり強制力の強いものとなるでしょう。

このような事情を考えると、日本が円安誘導政策を維持することは極めて難しく、円高が急速に進行するとみる専門家は多いようです。

株価の下落

円高の進行とともに、日経平均株価の大幅な下落も予想されています。

それは投資家が世界経済への不透明感を理由として株式市場から資金を引き上げるだろうからです。

従来の政策を批判することで支持率を伸ばしてきたトランプ氏の大統領就任は、超大国アメリカの経済政策や外交政策の大幅な変更を意味します。

しかしトランプ氏が具体的にどのような政策を取るのかがいまだにはっきりしない以上、投資家はリスクを嫌い株式市場への投資に消極的にならざるをえないのです。

まして、今後円高が進行すると予想されているのですから、日本企業は業績悪化に苦しむと思われます。

すると投資家はなおさら日本市場への投資に消極的にならざるを得ません。

日本経済全体にこうした影響が出るとすれば、北海道もまたその影響を大きく蒙ります。

外国人観光客が減少する?

特に深刻だと思われるのが、円高による観光業への悪影響です。

北海道を訪れる外国人観光客数は年々増加しており、北海道観光入込客数調査報告書によれば平成27年度では208万人にものぼります。

そして第5回北海道観光産業経済効果調査によれば、訪日外国人来道者による観光消費額単価は12万2128円とされています。

ざっくり計算すると、北海道を訪れる外国人観光客による消費は年間2538億円にものぼるのです。

ところが、円高が進行すれば日本までの旅費の負担が重くなるので訪日来道外国人の数も減りますし、一人あたりの消費額も減ります。

仮に円高によって観光客数と観光消費単価が10%ずつ減少すれば、それだけで約482億円もの損失になるのです。

これは無視できない数字ではないでしょうか。

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TPPにアメリカが参加しない?

TPPの狙いは日本人の金融資産だと言われていますが、農産物の問題も無視できません。

そして仮にTPPに日本が参加した場合、北海道は農産物の関税撤廃による影響を大きく受ける地域です。

ところが、トランプ氏はTPPに対して一貫して反対の姿勢をとっています。

自由貿易ではなく、アメリカの産業を守るためむしろ積極的に関税をかけて保護貿易をしたいと考えているようです。

ヒラリー・クリントン氏もTPPについて批判的な立場でしたが、オバマ大統領が残りの任期で締結した場合には容認するだろうと予想されていました。

ところがトランプ氏の場合は、より積極的にTPPを破棄するのではないかと考えられています。

もちろんTPP参加が日本の国益に叶うかどうかは議論の余地がありますし、個人的にはTPPを危険だと考えているのですが、いずれにせよアメリカが参加しないTPPにどれだけの価値があるのか疑わしいところです。

ロシアとの経済交流にも影響する?

ところでトランプ大統領誕生によって日米関係に微妙な空気が漂い始めるとなると、気になるがロシアとの関係です。

安倍首相は北方領土問題を進展させるために精力的に動いているようですが、その流れでおそらくロシアとの経済交流も活発化するだろうと予想できます。

ロシアと一番近いのは北海道ですから、そうした経済的な交流の影響が真っ先に出るはずでした。

しかし日本とロシアの経済交流が活発化することを、果たしてトランプ氏が黙認するのかどうか気になるところです。

特に現在は米露関係があまり良好ではないだけに、日露関係の進展に不快感を示す可能性もないとは言い切れません。

トランプ大統領の政策次第で、北海道が得られるはずだったロシアとの経済交流のメリットも消えてしまう可能性があるのです。

もっとも、これは仮定に仮定を重ねた話なので、私の穿ち過ぎかもしれませんが。

まとめ

今回のアメリカ大統領選挙は、エリート政治家だったヒラリー・クリントン氏が破れ、政治経験のないドナルド・トランプ大統領が誕生するという意外な展開になりました。

これによって日本は円安誘導政策を実施しにくくなり、円高が進行すると予想できます。

また、トランプ氏の政策の不透明感によって市場から資金が引き上げられ、株価が下落しそうです。

すると円高によって外国人観光客数と消費単価が減少するため、観光業を重視する北海道経済にも大きな影響がでてきます。

TPPにアメリカが参加しない可能性も高まり、必然的にTPP参加による北海道経済への影響も(良かれ悪しかれ)大きくなります。

さらに、もしかすれば進展したであろう日露間の経済関係、ひいては北海道とロシアとの経済関係にも支障が出るかもしれません。

まあ、ここに書いたことはあくまでも管理人個人の予想にすぎないので、本当にこんな影響が出るかどうかはわかりません。ただ、この大統領選の結果が北海道にとってプラスになってくれればいいなと思います。

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